心臓病の男児と大リーグ・大谷選手の対面 母がつづり出版「移植医療に理解を」

重い心臓病と闘い、平成31年3月に亡くなった川崎翔平ちゃん(享年1歳8カ月)の母、川崎静葉さん(36)=奈良市出身=がつづった「翔平選手と翔平ちゃん-奇跡のキャッチボール」(光文社、B6判、96ページ、税込み千円)が反響を呼んでいる。同書の印税の一部は心臓移植を待つ子どもたちの支援団体に寄付される。
翔平ちゃんの名は投打の「二刀流」で活躍し、今季の米大リーグ最優秀選手(MVP)にも選ばれた大谷翔平選手(27)にあやかり「病気に打ち勝ち、世界を翔(か)けてほしい」との願いを込め、静葉さんと夫・太志さん(33)が名付けた。だが、翔平ちゃんは生まれた時から重症の拡張型心筋症を患い、命を救う道は心臓移植だけ。国内で移植を受けられる可能性は極めて低いため、夫妻は友人らの支援で「しょうへいくんを救う会」を立ち上げ、海外での移植にかかる資金を集める募金活動を始めた。