音羽山観音寺 後藤住職の花だより - 2021年冬 念珠づくり編
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花のない庭を見ながら温かい部屋で玉選び
毎月17日は観音縁日の日。お勤めを終える昼ごろ、高野山と県内では霊山寺、松尾寺と取り引きがある銀河巧房のスタッフが到着します。庭が見える部屋で念珠玉を机に広げ、住職を待ちます。
銀河巧房の念珠玉はすべて天然石。オニキス、ターコイズ、トルコ石、ハウライト、色染めした加工水晶なども加わってカラフルな玉がそろいます。そしてテレビで放映された磨きハスの実の玉も並んでいます。
「念珠が欲しいという問い合わせが多くてね。だいたい10個くらい作る予定なの」
住職はサクサクと玉を選んで枠に並べていきます。色合わせをしながら、あまり迷うことなく玉を選んでいました。最後に音羽観音と書かれた親玉を、並べた玉に差し入れて完成です。
念珠づくりをする住職。「オーダーが多くて」と話す
「大事な花はプランターに植えているの」と手を動かしながら話します。
「ワレモコウは1日水をやりそこなったことがあってね。先がしおれてその年の花がダメになったの。それで株分けして5鉢にしたら3mくらいに育ってしまったわ。きっと新しい砂を入れたせいね」と言いながらにこやかに庭を眺めます。
残ったイチジクの実
熟し損なったイチジクが枝に残っています。「どうやってもおいしくなくて、鳥も食べないわ」と住職。
花のない冬の庭はナンテン、マンリョウ、マムシグサの実がなっています。次の日は雪が積もったそうです。これらの赤い実は庭に映えたことでしょう。
冬の庭
〈音羽山観音寺〉
山の中にある尼寺。桜井市南音羽
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km