形から入り 精神入れる - 奈良大で狂言師・茂山千三郎さん講義

奈良市山陵町の奈良大学でこのほど、国文学科の特別講義が開かれ、講師に招かれた大蔵流狂言師の茂山千三郎さんが「狂言を通して見えてくる日本人の和(わ)らい」と題して講演した。会場で学生約20人が参加したほか、他の学生は撮影されたアーカイブ録画で受講する。
茂山さんは狂言の笑い方を実演し、「狂言は喜劇。心をひきつける演技も取り入れられた」などと紹介。悲劇性の強い能との違いも説明し、「能で緊張したものを狂言で緩和させる、その繰り返しが能楽の正式なプログラム。狂言があることで能を楽しむことができる」と語った。