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年が明けると、県内各地で消防出初め式が…

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 年が明けると、県内各地で消防出初め式が行われる。新型コロナ禍で規模縮小が続いたが、通常であれば放水訓練もあり、1月の風物詩となってきた。

 

 式典の中、江戸の火消しを思わせる法被姿で心意気を感じさせるのが消防団の団員たち。普段は別の仕事に就き、火災などでは消火や救助を担う非常勤の公務員だ。県内でも各市町村ごとに組織されている。

 

 その消防団員が全国で年々減少し、今年4月1日時点でついに80万人を割り込んだ。1952年には200万人を超えていたといい、70年で6割ほど減ったことになる。

 

 少ない人数で同じ役割を担うと1人当たりの負担は大きくなるが、人数の減少に加えて高齢化も進んでいるため事態は深刻だ。

 

 地域の事情に詳しい消防団は、防火や消火活動だけでなく、避難誘導で期待される役割も大きい。県内でも甚大な被害が予想される南海トラフ巨大地震は、30年以内に高い確率で起こるとされる。

 

 訓練の見直しなどで消防団離れに歯止めをかける一方、若い団員を確保するため、地域への関心を高める取り組みも必要だろう。(増)

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