国原譜

また、なじみの店が姿を消した。奈良市の…

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 また、なじみの店が姿を消した。奈良市の商店街にあった古書店「フジケイ堂」の2店舗が20日に閉店。古書店には気軽に入りにくい雰囲気の店もあるが、この店は開放的で品揃えも良かった。

 

 奈良市内では書店の閉店が相次ぐ。昨年10月の老舗・豊住書店に続き、先月には喜久屋書店JR奈良駅店が閉店。県庁所在地のJR主要駅前に書店が無くなるのはさびしい限りだ。

 

 閉店理由はさまざまだが、利用者減は共通する。若者の活字離れに加え、インターネット通販サイトの普及の影響が大きい。

 

 スマホから好きな本を注文でき、数日で家まで届けてくれるシステムは確かに便利だ。しかし、選ぶ本はどうしても偏りがちになってしまう。書店に足を運んでこそ出合える新しい本もある。

 

 書店側も来店者を増やそうと、さまざまな取り組みを行う。著者のサイン会のほか、本のテーマに沿った有識者らを招いた質の高いイベントも多い。

 

 書店は決して本を売るだけの場所ではない。知識普及の拠点であり、地域の文化度を図る目安にもなる。書店文化の灯を絶やしてはならない。(法)

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