顧客の信用拡大へ経営者の品性高めて 日本道経会奈良支部がセミナー
日本道経会奈良支部(油谷謙之代表幹事)の道経一体経営セミナー(奈良新聞社など後援)がこのほど、奈良県橿原市久米町の橿原神宮養正殿で開かれた。会員ら約70人が参加し、講義などを通して道徳、経済一体の経営の理念、実践法を学んだ。
セミナーでは冒頭、油谷代表幹事が「国内外の社会、経済情勢が不安定で先の見通せない時期だが、道徳経済一体の経営がこれからの羅針盤となる」とあいさつ。講師として、丸福(大阪府)社長の福田靖久氏が「顧客づくり・モノづくりと致富の経営」「歴史づくりの経営」の2講、旭交通(岡山県)社長の大賀道明氏が「道経一体と品性資本の経営」「人づくりの経営」の2講をそれぞれ担当した。
大賀氏は道経一体経営の核心として、道徳と経済が表裏の関係であり、企業の安定的発展には両者一体の経営が不可欠なこと、その実践には人間の品性が最も重要な資本であることを解説。事業の拡大・継続や人づくりのため、まずは経営者自らが品性を高める必要があるとした
福田氏は、赤字体質の食品調味料製造の会社を引き継ぎ、存続に試行錯誤する過程で、大手にまねできない少量販売に対応する営業手法をつかみ、徐々に経営を安定させた経験を紹介。顧客の利益、安心安全を念頭に置いた商品開発で満足度を高め、道経一体経営で徳を積み上げることで信用を拡大した歩みを、社員の育成と併せて語った。