一致指数、2カ月連続上昇 景気判断は「下げ止まり」 11月県景気動向
奈良県が28日までに発表した2023年11月の県景気動向指数(ならCI、2015年=100)は、景気にほぼ一致して動く一致指数が85・2で前月を0・4ポイント上回り、2カ月連続の上昇となった。景気判断は、景気後退の動きが下げ止まっている可能性が高いことを示す「下げ止まり」とした。「悪化」から変わったのは12カ月ぶり。
一致指数でプラスに寄与したのは有効求人倍率、有効求人充足率(逆)、建築着工床面積。マイナスに働いたのは日経商品指数(前)、実質百貨店・スーパー販売額、稼働率指数、鉱工業生産指数だった。
景気に数カ月先行して動く先行指数は前月を0・3ポイント下回る73・2で、3カ月ぶりの下落。数カ月から半年遅れで動く遅行指数は92・3と前月を0・5ポイント上回り、2カ月連続の上昇となった。
また3カ月前と比較した景気の方向性を示す、ならDIの一致指数は50・0%。好不況の分かれ目となる50%を前月まで4カ月連続で上回った後、均衡した。
CIは景気の強弱を定量的に把握しようとするもので、景気に敏感な複数の指標を合成して算出。景気変動の大きさやテンポ(量感)を示す。DIはCIと同じ指標のうち改善している指標の割合を示し、景気局面の判断や予測の材料となる。