「大仏さまにお礼」東大寺に農作物奉納 熊本県上益城農業協同組合
熊本県上益城農業協同組合(JA)は15日、2016年に発生した熊本地震復興のお礼と今後の農業発展祈願のため、奈良市雑司町の東大寺へ同町産の農作物を奉納した。
同JAは19年3月にも同寺で被害者を供養する法要と町の復興と農業の発展を祈願して奉納を行っていた。スイカの名産地である同町は奈良県産の種子を使用していたことから縁が繋がったという。
この日は同JA関連会社と熊本県の関係者ら約30人が参列。大仏殿須弥壇の上に、奉納されたお米3000キロや茶、柿など旬の作物が納められた。東大寺福祉療育病院と東大寺幼稚園には別途ジュースが届けられた。橋村公英別当ら8人の僧侶が法要を行い、今後の更なる復興と発展を祈願した。
同JAの田原要一代表理事組合長は「大仏さまからお力をいただき、ある程度復興ができた。お礼にわれわれの気持ちを届けたいという希望がかないました」と話した。
法要を終えた上司永照執事長は「あらためて作物が豊作で人が平穏に暮らしていけるようにご祈願させていただいた。奉納されたたくさんの作物は皆で有効に活用させていただきたい」と感謝した。