興福寺がコロナ終息祈願の日課祈祷終了
コロナ禍の早期終息を願って、奈良市登大路町の興福寺で毎日午後12時半から営まれていた祈祷(きとう)が15日で終了した。感染状況が落ち着き、参拝者も増えてきたことから、今後は諸堂で行われる非公開の月例法要に引き継ぐ。
コロナ禍が始まった2020年の4月15日から毎日、祈祷が行われてきた東金堂では多くの参拝者が見守る中、最終日の祈祷が行われた。導師を務めたザイレ曉映庶務執事は「皆さまの代わりに祈ることの意味が3年間続けたことによって分かった。終わりではなく一歩引いたところで祈り続けたい」と話した。
また自身が導師を務める日にSNSでともに祈る願主を募り、応じた延べ2万8000人のアカウント名を読みあげてきた辻明俊執事長は「皆さまとつながることでできた道を今後も大切にしたい」と振り返った。
森谷英俊貫首は同寺のホームページで「各堂所尊のご加護のもと、皆さまが日々お元気にご活躍されますことをお祈りしたく存じます」とコメントを発表している。