慈父であり師匠 尽きない思い出 - 豊田名誉会長を偲んで 奈良トヨタグループ代表 菊池 攻
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愛知県豊田市のトヨタ自動車元会長、張富士夫様のご自宅を訪問し、名誉会長の最近のご様子を聞いた翌日、ご逝去の報に接し、大変驚いております。名誉会長とはトヨタ自工・自販合併の年の入社式、結婚式、先代の社葬と人生の節目のたびにご指導いただきました。
奈良トヨタが全国販売店表彰で初めて準総合表彰を受彰した時、ほほ笑みながら祝福していただいた事を昨日のように思い出します。この年、私は社長就任1年目で悩みの多い頃でした。どれだけ励みになったでしょうか。その後グループで計34回の表彰をいただけました。
晩年にはご夫婦で奈良に3度ご訪問いただきました。唐招提寺、薬師寺、興福寺、東大寺などの南都七大寺から壷阪寺まで。奈良公園で鹿にせんべいを与えたり、岩船寺や浄瑠璃寺の紅葉と思い出は尽きません。吉野山の満開の桜に巡り会うことができたのは奇跡のようでした。
世界的な巨人なのに、奈良にお越しの際は“素”の姿で、ご夫婦むつまじくされておられるのが印象的でした。謙虚なお人柄とその立ち姿にリーダーの見本を垣間見ることもできました。
名誉会長とのご縁があったからこそ今日の奈良トヨタがあります。改めてご冥福をお祈りいたします。慈父であり、私の師匠でありました。本当にありがとうございました。