緊急時想定して備え 奈良署がテロ対処訓練 - 奈良マラソン
11日の「奈良マラソン2022」の開催を控え、奈良署(山野勝彦署長)などは5日、大規模イベントを標的とした「生物・化学テロ対処訓練」を、同マラソンの主会場となる奈良市法蓮佐保山4丁目のロートフィールド奈良で行った。
県警本部機動隊ら18人と同署員12人、同実行委員会の野田康彦事務局長も参加。「奈良マラソン開催中に不審者が正面玄関付近で液体をまき散らし、複数の参加者が倒れ込んだ」との想定で実施した。
「殺したろか」などと叫びながらペットボトルの液体をまき散らす犯人役に会場を警戒中の警察官が職務質問。犯人役のリュックからナイフと液体が見つかり、身柄を確保した。
現場に駆けつけた化学防護服を着た機動隊員が空気中の危険濃度を調べながら負傷者を救助し、証拠品を回収。液体を硫化水素と特定して除染作業を行った。
山野署長は「さまざまな事案に対応するため、想定と準備をしっかりしておくことが重要」と呼び掛け、野田事務局長は「これだけ準備して臨んでもらえるのは心強い。奈良マラソンを安全に運営できるよう、気を引き締めていきたい」と話した。