国内各地から、夏祭りを通常開催とのニュ…
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国内各地から、夏祭りを通常開催とのニュースが入ってくる。2日は青森県の「青森ねぶた祭」が開幕、巨大な武者灯籠が観客を熱狂させた。
北海道の函館市では名産にちなんだ「いか踊り」のパレードが4年ぶりに復活、「やっと夏が来た感じがする」という沿道のコメントが、ようやく沈静化したコロナ禍の長さを感じさせた。
県内でも「いつもの夏」が戻りつつある。5日には夏の風物詩として25回目を迎える「なら燈花会」が奈良公園一帯で始まり、14日までの期間中、県内外から人出が見込まれる。
15日の奈良大文字送り火が昨年同様、規模縮小なのは残念だが、天候に問題がない限り、高円山に戦没者を慰霊する「大」の字が浮かび上がる。
日常がコロナ前に近づくにつれ、年中行事が心の安定にいかに大切だったか気づかされる。季節の草花や匂いと同じように、毎年巡り来る行事も風雨順時を教えてくれる。
その行事が途切れたり形を変えると、暑い暑いと言いながら、夏の到来を心のどこかで実感できなかったりする。今年は記録に残る暑い夏だが、心はどこか爽やかだ。(増)