【解説】奈良県宇陀市長選 金剛市政へ期待の表れ、課題解決事業に注目
奈良県宇陀市議会から2度の不信任決議を受け失職した前市長の継続か転換かで争った前回市長選から4年。今回も金剛氏が支持を集め、返り咲きを狙った高見氏を寄せ付けなかった。
金剛氏はこれまで、市財政の重症警報からの脱却や企業・団体との公民連携強化、全国初の「オーガニックビレッジ宣言」による農林業のブランド化のほか、高齢者らの移動手段に向けた自動運転の実証実験や人材育成、教育面で北欧エストニアと交流するなど、「過疎地域の課題を解決するモデル都市」を目指した先進的な取り組みを推進。
直面する課題に即効性がある施策ばかりではないといった否定的な声も聞こえるものの、これら事業を含めた金剛市政に対する期待の表れともいえる。中山間、過疎地域が抱える共通課題の解決に向け、糸口を見出せるか。これら事業の進ちょくにも注目したい。(岡崎雅樹)