奈良県産の柿、ぜひ食べて 「柿の日」にちなみJAならけんがPR
明治の俳人・正岡子規が「柿食えば」と句作した日にちなむ「柿の日」の26日、奈良県農業協同組合(JAならけん)は、奈良市のJR奈良駅前など県内4カ所で計1500人分3000個の柿を無料配布し、県産の柿をPRした。また、柿の産地・五條市の生産者団体「JAならけん柿部会」の青年部が同市中町の市立きぼうこども園(栗山右子園長、53人)に甘い柿を持って訪れ、一緒に遊んで園児を楽しませた。
柿の無料配布は、地産地消活動の一環で、奈良の柿の消費拡大を図る目的で毎年この日に開催。
配布された柿の品種「刀根早生(とねわせ)」は天理市発祥の渋柿で、渋を抜いて出荷される。JAならけんの柿レディや関係者らが柿2個入の袋を市民や観光客に配った。
JR奈良駅東口前では、配布開始の30分以上前から長蛇の列ができ、500袋が20分ほどで配布された。開始前にJAならけんの村本佳宜理事長は「今年は天候に恵まれて柿は甘くておいしい。生産者が日々丹精込めたもの。全国生産量第2位の奈良の柿を食べて広げてほしい」とあいさつ。
先頭に並んでいた松田正一さん(73)は「小さい頃から柿はよく食べた。好きなので食べるのが楽しみ」と話した。
一方、市立きぼうこども園では、子どもたちが大好きなマスコットキャラクター「カッキー」とのダンスで打ち解けた後、大きな紙を広げて真新しいクレヨンでお絵描き。収穫用コンテナにのぼって柿のヘタを投げ、飛距離を競った。
プレゼントした柿は種がない渋柿の「平核無(ひらたねなし)」という品種で今が最盛期。青年部の大蔵裕之さん(33)は「五條市はおいしい柿の産地だと小さな子たちにも知ってもらえれば」とはしゃぐ園児を見守った。