奈良の夏冷酒、発売10周年記念 初の試飲イベント

冷酒の夏がやってきた―。奈良県内酒造メーカー5社の共通ブランド「奈良の夏冷酒」の発売10周年を記念して、初めての試飲イベント(古都のお酒で乾杯しよう実行委員会主催)が5月27日、奈良市東向中町の近鉄奈良駅前で開かれた。奈良市観光協会も参加してPR。観光客や買い物客が足を止め、味わいが異なる5種類の冷酒を飲み比べたり、冷酒を炭酸飲料で割った「奈良しゅわボール」を楽しんだ。
共通ブランド「奈良の夏冷酒」は、清酒発祥の地である奈良酒のブランド力を高めようと、県内酒造メーカー5社が2014年から夏限定で取り組んできた。酒造の条件は、100%県産米を使用すること。瓶のサイズや色、形も統一し、暑い夏にきゅっと飲んでほしいと、清涼感のあるスカイブルーの瓶を使用。ラベルのデザインは毎年違うため、コレクションもお勧めという。
参加酒造メーカーは、「春鹿」の今西清兵衛商店(奈良市)▽「豊祝」の奈良豊澤酒造(同)▽「升平(しょうへい)」の奈良春日山酒造(同)▽「梅乃宿」の梅乃宿酒造(葛城市)▽「猩々(しょうじょう)」の北村酒造(吉野町)―の5社。アルコール度数は14度ほどで、甘口から辛口までさまざま。ほんのりとした甘味や、すっきりとした切れのある飲み口など、それぞれ特徴的な味わいが楽しめる。
同実行委員会の今西栄策会長=酒類卸・泉屋=は「地元奈良の方だけでなく、観光客や贈答用としても知られるようになってきた。日本酒が得意でない人は、果汁入り炭酸で割ると飲みやすく、新しい味を発見していただけると思う」と話した。
1本1188円(500ミリリットル入り、税込み)。5社合わせて約5千本限定。酒類販売小売店や泉屋通販サイトでも購入できる。問い合わせは泉屋、電話0742(26)1234。