尾口氏が出馬表明、共産奈良県委推薦へ - 奈良県知事選
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任期満了に伴う奈良県知事選(23日告示、4月9日投開票)に、大和郡山市議で無所属の新人尾口五三氏(72)が3日、立候補すると表明した。共産党県委員会の推薦を受ける。物価高から県民の暮らしを支援することを公約の1番手に据えるとし現県政が進めるリニア中央新幹線や県の大規模広域防災拠点などの大型開発の中止も掲げる考えを示した。
県庁で記者会見した尾口氏は、現県政の新型コロナウイルス対策に触れ、「緊急事態宣言を国に要請しないなど、県民に向けた施策ができていない」と批判。公約に掲げる重点施策としては、安心して子育てができる施策の充実のほか、ジェンダー平等への県政転換も訴える。
尾口氏は当初、県議選大和郡山市区への出馬を予定していた。ただ、先月中旬に荒井正吾知事と県の予算要望で面談し、「こういう人が知事なんだ」と疑問を持ち、知事選での立候補を決めたという。
尾口氏は「県民に寄り添い、命や暮らしを守り教育を充実させるのが県の役割。県民の願いに寄り添う知事が必要だ」と語った。
尾口氏は兵庫県西宮市生まれ。大阪府立茨木工業高校を中退。電気工事業などを経て、2007年に大和郡山市議選に初当選し、4期目。今月中旬に市議を辞職する予定。
知事選にはこれまで、5選を目指す現職荒井正吾氏(78)のほか、元総務官僚の平木省氏(48)、元生駒市長の山下真氏(54)の新人2人が立候補を表明している。