経済

大淀「ならか産業」がシイタケ菌床ブロック内製化 「奈良県産」表示が可能に

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コスト削減で生産量増

 

 奈良県大淀町桧垣本で菌床シイタケを生産する「ならか産業」(岡田賢三代表)はこのほど、シイタケ生産の元となる菌床ブロックを造る施設を設置するなどした。これにより、同社で生産するシイタケを「奈良県産」と表示できるようになった。日本政策金融公庫奈良支店農林水産事業が必要な資金を融資した。

 

 ならか産業は、奈良中央青果(大和郡山市)が2014(平成26)年に農業生産部門として設立した100%出資子会社。これまで菌床ブロックを四国(徳島県、愛媛県)から仕入れ、シイタケを生産してきた。

 

 今回の投資で、大淀町福神に第2農場(用地面積9141平方メートル)を新設。菌床ブロックを造る施設やシイタケ栽培棟を設置し、シイタケの増産が可能となった。

 

 菌床ブロックの内製化により、これまでシイタケ売上高の半分以上を占めていた仕入れ費用が、3割程度に削減できるようになるという。

 

 菌床シイタケは菌床ブロックの生産地がシイタケの産地となるため、これまで同社の生産するシイタケは「奈良県産」と表示できなかったが、今後は「奈良県産(奈良吉野産福神しいたけ)」と表示できるようになる。

 

 将来的には、菌床の材料となる広葉樹のオガ粉や木質チップを県内で調達するなどし、県林業のSDGs(持続可能な開発目標)に貢献していく考え。

 

 岡田代表は「今回の投資で外注していたシイタケのパック作業も内製化し、生産コストを大きく削減できる。年間の生産量も従来の約100トンから160トン(フル稼働時)まで増える。当社の県産シイタケを味わってほしい」としている。

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