奈良クラブ試合サマリー天皇杯

▽天皇杯 1回戦(5月22日)
ホンダFCー奈良クラブ
ホンダFCが延長を制し、1-0で勝利。
▽得点者
【ホ】岡崎優希
【戦評】
奈良クラブは前半、ショートパスをつないで攻め込むホンダFCに防戦を強いられ劣勢に回った。
しかし、後半は守備を堅めカウンターで対抗。浅川、嫁阪らが次々とチャンスをつかんだが決定力を欠いて得点にはつながらなかった。
延長戦に入っても激しい攻防が続いたが、奈良クラブは延長後半のアディショナルタイムに左右に揺さぶられて失点し惜敗した。
【記者の目】
ブロックを作って守る奈良クラブに対して、ハイプレスで対抗して主導権を握ったホンダFCが優位に試合を進めた。幅40メートルのペナルティーエリアの狭いスペースでショートパスをつなぐホンダFCに奈良クラブは何度も揺さぶられた。しかし、後半は引いて守り、カウンターから次々とチャンスを作ったが決定力を欠いた。
このカウンター攻撃はフリアン監督の言うプランBで、的を得た作戦だった。選手交代などベンチワームも間違いなかった。ただ、小谷主将の言う通り「DFが守り切れず、FWは決め切れなかった。当たり前の事ができなかった」はこの試合のすべてを言い当てている。
後半から出場した可児は秀逸。中盤の底でボールを回収し前線に好パスを供給し前線を活性化した。センターバックの伊勢は高さがあり、体を張ったプレーでチームに貢献。新規加入だが、戦術を理解しチームでの存在感が増してきている。
ホンダFCは企業チームでJリー参入の意思はなく、あくまでアマチュアとしての活動を続けている。天皇杯はJリーグ勢と戦える唯一のチャンスで、プロを破る事に自らの価値を見だしている。この日の試合は、勝ち上がってJリーグ勢と戦うためには負けられない戦いで、ホンダFCの意気込みは最後まで衰えなかった。シュート22本を放ち、土壇場のゴールにつなげた。