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経典をパラパラと落とし風を起こす 大般若祈祷 - お坊さんに聞く!奈良の寺社探訪【朝護孫子寺編その4】

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大般若祈祷

 信貴山本堂で御祈祷(きとう)をお願いすると大般若祈祷をしていただけます。大般若経は三蔵法師がインドまで取りに行ったお経で、経典は全600冊あります。

 

 この経典を転読します。転読というのは盛大に読み上げてジャバラ状の経典をパラパラと落とします。転読することで600冊の経典を読むのと同じ功徳を享受できるといわれています。

祈祷をおこなう松井介澄さん

 

松井さん「転読することで、経典の風を身体に感じてしみわたります。心がリセットされ整えられると思います。毘沙門天は教えが堂内に充満することで喜ばれ、またエネルギーとなりパワーを与えてくださいます。信貴山ならではの勤行です」

 

経典をパラパラと落とし風をおこす

 

ーー実際に目の前で体感すると、ものすごい迫力です。読経の声とパラパラと流れてくる風に圧倒されます。祈祷を終えたあとは、自分の身体がスッキリしている気がします。そして力強い毘沙門天のパワーで守られている自分を感じました。

 

 

 

松井さん

「時代によって人間も変わり、環境も変わっていくが、仏像は変わりません。願いを込めてお参りされる方が後を絶ちません。今はコロナのこともあり、祈願にいらっしゃる人も多い。信貴山は時代に合わせた柔軟な親しみやすいお寺です。聖徳太子の時代からある古刹(こさつ)の雰囲気を持っています。それは日本に仏教を取り入れるかどうかの古い時代です。約1400年前に毘沙門天が聖徳太子の前に現れなければ、日本に仏教はなかったかもしれません。

 信貴山はバンジージャンプも出来る、親しみやすいお寺です。諸行無常(世のすべてのものは、移り変わり、また生まれては消滅する運命を繰り返し、永遠に変わらないものはないということ)の中、よくも悪くも変わるきっかけにお参りいただければと思います。心を柔軟にするために、感謝できる心をつくっていくこと、身近な人や自分自身を大切にすることが大事です。私たちは奇跡のつながりで生かされ、ものすごい確率で生まれているのですから。毘沙門天は感謝することの大切さを『忘れるな!守ってやるから!』と私たちに教えてくれる存在です。要らない荷物をおろし、リセットできる場所として感じていただければと思います」

 

国の登録有形文化財でもある信貴山朝護孫子寺開運橋は、バンジージャンプもできる

 

ーー毘沙門天の力強さと優しさを感じながら、お寺を巡ってみてください。宿坊に泊まってお寺に滞在してみるのもいいですね。日常では味わえない時間が過ごせるかもしれません。ぜひ、たくさんの寅さんに会いに行ってください。

 

 

信貴山 朝護孫子寺

奈良県生駒郡平群町信貴山

                     

=おわり=

(文=伊藤波子・写真=藤井博信)

 

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