年の瀬に悲しい事故が起きた。23日夜、…
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年の瀬に悲しい事故が起きた。23日夜、下北山村の国道169号で土砂崩れが発生。巻き込まれた車から男性1人が救助されたが、別の車1台が埋まっている可能性があった。
現場は不安定な土塊を残し、救助隊を容易に寄せ付けなかった。懸命な作業の結果、28日に焼損した人骨のようなものが多数確認。ナンバーは行方が分からない和歌山県の70代男性の車と一致した。
5月に同じ箇所で大雨による土砂崩れがあったが、入札手続きのミスで復旧工事が延期。工事が間に合っていたら崩落を防げたか分からないが十分な検証が必要だ。
国道169号の通行止め解除のめどもたっていない。県北部に直結する唯一の幹線道路であり地域住民の生活に欠かせない。
周辺のレジャー施設やキャンプ場にも、冬休み期間の通行止めは大きな打撃だ。さらに長引けば、年明けからの受験シーズンに向けた足の確保も課題になるだろう。
今回の事故はあらためて県南部の道路網の弱さを露呈した。事故を予見し防ぐことは難しいが、住民生活への影響を最小限にとどめる道路網整備が求められる。(法)