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手打ちうどん重乃井(奈良市) 釜揚げうどん ダシの旨味たっぷり - 地元の味(10)

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初代の伊豫正純さん(中央)と2代目の武秀さん(左)ら=奈良市杉ケ町の手打ちうどん重乃井

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 看板メニューはつけ麺スタイルの釜揚げうどん。口に運んだ瞬間、うどんに絡むつゆのうまみが感じられ、その味わいのとりこになる人も数知れず。親子や祖父母、あるいは孫と、2代3代、中には4代続けて通う常連客もいるという人気店だ。

 

 奈良で創業して約45年。初代の伊豫正純さん(79)が、宮崎県の実家が営む釜揚げうどん店で修業して開店させた。25年ほど前に通り沿いから路地裏の現在の場所に移転。5年前から息子の武秀さん(49)が2代目に。昼間は正純さんらも加わり店を盛り立てる。

 

 麺もだしも、手間と時間をかける昔ながらの製法にこだわる。昆布と干しシイタケから時間をかけて取り出したうまみに、3種類の花がつおを加えただし汁が真骨頂。「だしでうどんの味わいを引き立たせる」と武秀さんは話す。

 

 うどんは小麦粉と塩水だけというシンプルさ。手打ちにこだわり、手で1時間こね、2時間ほど足踏みして4時間寝かせる。ソフトな口当たりながら、もちもちとした食感とコシのあるうどんが楽しめるという。

 

 生麺のうどんを手切りするため、「うどんの太さや長さが違う」と苦笑する武秀さん。注文を受けてから生麺を湯がき、10分ほどの待ち時間も、おいしくいただくスパイスのようだ。

 

 うどんを食べ終わると、残ったつゆをうどん鉢に入れ、スープにしていただくのが店のスタイル。ランチタイムにうどんを頼むと、おにぎり、いなりずし、ちらしずし(各220円)のうち1皿が無料で付いてくる。

 

 レトロ感漂う店内で、「店の味と雰囲気を守っていきたい」と武秀さんは力強く語る。

 

 

 

手打ちうどん重乃井

奈良市杉ケ町17の1

営業時間=午前11時〜午後10時(ラストオーダー午後9時30分)/ランチタイム=開店から午後2時まで

定休日=水曜日、第1・3火曜日

電話:0742(26)7748

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