大和古寺・お参り日記【18】 - 長岳寺(下)

花と文化財の寺として知られる長岳寺は、早春のモクレン、4月のサクラ、ツツジ、5月のカキツバタなど季節ごとに心を癒す花々が迎えてくれる。秋のモミジは全国紅葉100選にも選ばれ毎年多くの参拝客でにぎわう。「本堂から放生池を望むと、一番美しいモミジが見える」と北川慈照住職がお薦めスポットを教えてくれた。

毎年モミジの季節には、県指定文化財の「大地獄絵図」が開帳される。約500年前に狩野山楽が描いたものとされ、それ以外の時期は模写が本堂に掛けられている。
九つの掛け軸で構成された絵図は冥界(めいかい)の入り口、墓場の場面から始まり、極楽往生する人を阿弥陀如来が迎える場面で終わる。
あの世に行っても生前犯した罪や煩悩を浄化しないと成仏できず、仏法の教えを学びながら、閻魔(えんま)大王らから裁判を7回受ける期間が四十九日なのだという。最後に、地獄、飢餓、畜生、修羅、人間界、天人界の六道のどの世界に行くかが決まり、成仏するのだそう。