日本を代表する詩人・谷川俊太郎さんが先…
日本を代表する詩人・谷川俊太郎さんが先日亡くなった。日常的な言葉、やさしい言葉を用い、言葉の響きを大事にされていた。
70年以上に渡る創作活動は、詩集のみならず、エッセー、翻訳と多彩。スヌーピーでおなじみの「ピーナッツ」シリーズ、「マザー・グースのうた」など、ご存じの方も多いだろう。
「教科書で習った」という若者も多い。世代によって触れた作品が違うのは、活動歴の長さを物語るものではないか。筆者は「死んだ男の残したものは」が忘れられない。
1965(昭和40)年、市民集会のために書かれた歌詞に、世界的な現代音楽家の武満徹さんが、たった一日で曲を作ったという話が残る。
1960年代のベトナム反戦運動のころは、小学生だったので当時の世相などよく分からなかったが、大学生になってから、べ平連などのことを知った。高石ともやさん、小室等さん、森山良子さんら多くの歌手が歌った話も聞いた。
レコードで聴いた高石さんの歌声は重く胸に響き、歌詞が時折、頭の中でよみがえる。戦禍のウクライナ、ガザの冬は寒かろうに…。(恵)