6日と9日はそれぞれ、77年前に広島と…
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6日と9日はそれぞれ、77年前に広島と長崎へ原子爆弾が落とされた日だった。今年は緊迫度を増す世界情勢の中で、二つの「原爆の日」を迎えた。
2月、ロシア軍がウクライナへ侵攻。欧米各国はウクライナに軍事支援を行って対立する。ロシアは核兵器使用を示唆し、核戦争の脅威が現実のものとなった。
今月には米下院議長の訪台に反発した中国が大規模な軍事演習を実施。弾道ミサイルがEEZ(排他的経済水域)に落下するなど、わが国周辺でも軍事的緊張度が増している。
60年前のキューバ危機では本国との連絡が途絶えたソ連(現ロシア)の潜水艦がすでに開戦したと誤認し、核魚雷の発射しようとした。しかし、潜水艦の副艦長が艦長を説得し発射を食い止めたとされる。
二つの軍事勢力が対峙したとき、最も恐ろしいのは偶発的なことで戦争が始まってしまうことだ。それを防ぐためにも、一歩立ち止まった冷静な判断な求められる。
同じことはわれわれ国民にもいえる。いたずらに危機感に煽られることなく、冷静に政治家たちの判断をチェックしていかなければ。(法)