国原譜

「冬はいみじう寒き、夏は世に知らず暑き…

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 「冬はいみじう寒き、夏は世に知らず暑き」―。清少納言の「枕草子」の一節で、意訳すると「冬はひどく寒く、夏は例がないくらい暑いのが良い」。四季を大切にする平安人らしいが、現代の夏を経験して同じ言葉を言えるだろうか。

 

 1日、奈良市は平年より8・4度も高い37・6度を観測。同市針や五條市でも7月の観測史上最高の気温となり、まさに「世に知らず」の暑さだ。

 

 命に関わる暑さであり、エアコンを積極的を利用すべきだ。が、物価高や全国規模の節電要請に加え、世界的な半導体不足などでエアコン自体も品薄気味というから悩ましい。

 

 10日に投開票される参院選も猛暑のため、街頭で候補者の訴えに耳を傾ける人は少ない。投票率の伸び悩みも危惧される。

 

 しかし、物価高やエアコン不足にも関わる経済政策は参院選の争点の一つ。異常気象の原因とされる地球温暖化防止のエネルギー脱炭素化も議論すべきことだ。

 

 私たちの生活は、すべて政治と何らかの関わりを持つ。多くの人が政治に関心を持ち、「世に知らず」の熱い選挙戦となれば世界は変わるだろう。(法)

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