派手な選挙戦は、まるでハリウッド映画…
派手な選挙戦は、まるでハリウッド映画を見ているようだった。共和党のトランプ氏が圧勝した米国大統領選挙だ。さすがは映画産業が盛んなお国柄である。
俳優出身(二流だったが)のレーガン元大統領は共和党だったが、映画の都ハリウッドはリベラルな民主党支持者が多いとされている。
今回も著名な俳優や歌手らがこぞって対抗のハリス候補を応援したのだが、あまり票には結びつかなかったといわれている。「セレブのあんたらに物価高に苦しむ庶民の生活が分かりまっか」と。
深刻なインフレに悩み、不法移民に職を奪われていると考える労働者らがトランプ支持に傾いたという。理念より生活ファーストか。
不動産王の実業家としての実績から「経済に強い」と期待されるトランプ氏。好戦的でタカ派といわれるものの、演じているところもあり、これまでの行動を見る限りは、根っからの商売人。思想ではなく「損か得か」しかない。
関税や防衛問題などで日本に負担を強いると予想される。手強い商売人相手に元銀行員の石破首相はうまく交渉できるかどうか。(栄)