奈良市春日野町の奈良公園内にある、国天然記念物「奈良のシカ」の保護施設「鹿苑」での子鹿公開が、6月30日で最終日を迎える。公開時間は午前11時から午後2時、入場は午後1時30分まで。

　同会場内の観覧席からは、母子鹿のほほえましい姿を見学することができる。

　奈良の鹿愛護会では人とのトラブルを避けるため、出産期の親鹿を保護している。28日夕方現在、鹿苑で165頭の母鹿を保護し、98頭の子鹿が誕生している。

　鹿苑での公開終了後は、奈良公園内の各所でも子鹿を見かける機会が増えるが、子鹿に人間の匂いがつくと母鹿が子鹿にお乳を与えなくなる恐れがある。散策中に子鹿を見つけても、近づいたり触れるのは厳禁。草むらなどで隠れている姿を見つけても、離れた場所からそっと見守るマナーが求められる。