野球の米国大リーグで、大谷選手、山本投手のドジャースと、ダルビッシュ投手のパドレスがプレーオフで熱戦を繰り広げ、日本の野球ファンを楽しませている。

　パドレスが本拠地を置くサンディエゴ市からテレビ中継があったが、市長をはじめ、警察、消防など市あげての熱狂的な応援ぶりに驚かされた。

　いくら地元とはいえ、日本なら公的な立場にある人たちが団体で、旗幟(きし)鮮明に一チームを応援することはあまりないのではないだろうか。

　サッカー発祥の地・英国では、ウィリアム皇太子が、プレミアリーグのアストンヴィラの大ファンを公言し、しばしば子息とともにスタンドで声援をおくっている。

　ウィリアム皇太子は英国サッカ―協会の会長である。日本ならサッカー協会長が一チームに肩入れすると非難ごうごうとなるに違いない。

　社会的な立場や周囲の目を気にしないで、個人が自由にひいきのチームを応援できるのが、スポーツ観戦のだいご味ではないだろうか。では遠慮なく。サッカー奈良クラブ、バスケットボールのバンビシャス奈良がんばれ。(栄)