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支持率が20%台に低迷していた岸田内閣…

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 支持率が20%台に低迷していた岸田内閣が退陣し、自民党の石破茂総裁が第102代首相に選出された。岸田文雄前首相の退陣表明が8月14日。その後の1カ月余りで政局は大きく動いた。

 

 閣僚の顔触れは変わったが、国民にとって何が変わるかはこれからだ。岸田氏の退陣表明を受けて共同通信社が8月に行った世論調査では、退陣が「信頼回復のきっかけにはならない」との回答が78%に上った。

 

 政治への信頼は政治資金パーティー裏金事件で地に落ちた。これを回復せずして政権の安定はない。石破氏は「国民に正面から向き合い誠心誠意語っていく」としたが、選択したのはあたふたと衆院解散に駆け込む道だった。

 

 野党の言う「臭い物にふた解散」ではないか、国民は見ている。その視線の厳しさが今も変わっていないことを肝に銘じるべきだろう。

 

 信頼回復への道は問題に真摯(し)に向き合う姿勢であって、「ご祝儀相場」を当てにしている場合ではない。

 

 「次期首相にふさわしい人」として世間の期待を集めてきた石破氏だけに、期待外れは衆院選で強烈な逆風となる。(増)

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