県立民俗博物館の収蔵品廃棄を巡る山下真…
県立民俗博物館の収蔵品廃棄を巡る山下真知事の発言が波紋を広げている。18日には日本民具学会が声明を発表し、同博物館への直接的な言及はないものの「安易な一括廃棄」に懸念を示した。
山下知事も自身のX(エックス)に報道やネットの意見への反論を投稿。一部で「維新による文化軽視」との批判もあったため、日本維新の会の馬場伸幸代表も自身のXに取り上げている。
この問題の本質は同博物館の保管管理体制だ。多くの収蔵品が未整理のままとなっており、保管場所も限界を超えている。
これまで十分な人員と予算が確保できていなかったことが原因だ。就任前から指摘されていたことであり、知事に責任を押し付けるのは酷だろう。
それでも「文化財指定されていない資料を保管し続ける意味はどこにあるのか」「一般のお客さんは少ない」などの知事の発言が気になる。文化財の価値は指定・未指定を問わないし、人気・不人気で決めるべきではない。
展示の一時休止で整理・調査研究や資料の価値付けの時間もできた。専門家を中心に十分な議論をしてほしい。(法)