試射に使用か 山上容疑者の車に木製板
安倍晋三元首相が奈良市の近鉄大和西大寺駅前で街頭演説中に銃撃されて死亡した事件で、県警は10日、殺人未遂容疑で逮捕した山上徹也容疑者(41)=奈良市大宮町3丁目=の軽乗用車から、穴が開いた数枚の木製の板を押収したと明らかにした。山上容疑者は「試し撃ちに使った」と説明しているといい、県警は手製の銃の試射に使われた可能性もあるとみて調べている。
軽乗用車は山上容疑者の自宅近くの契約駐車場に止められていた。車内から、正方形状の木製板(1辺約1メートル)が数枚見つかった。穴が複数開いていたという。
車内では、アルミホイルでくるまれたトレイ(縦約24センチ、横約33センチ、高さ約5・5センチ)も見つかり押収。山上容疑者はトレイについて「火薬を乾かすために使った」と説明しているという。このほか県警は9日、自宅駐輪場から山上容疑者のミニバイクも押収した。
県警は10日午前、山上容疑者を送検。奈良西署を出た同容疑者は捜査員に付き添われて車に乗り込んだ。