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突然の発砲音2回 懸命の応急処置も - 安倍元首相銃撃

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警察関係者に取り押さえられる山上容疑者。左手に犯行に使った銃を持つ=8日午前11時31分、奈良市の近鉄大和西大寺駅北口

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 安倍晋三元首相が8日、奈良市で遊説中に銃撃され、死亡した。街頭演説の会場となった近鉄大和西大寺駅北口には参院選挙終盤ということもあり、大勢の人が演説を聞きに訪れていた。その場に居合わせた人は、目の前で起きた一瞬の出来事に「日本でこんなことが起こるなんて」「震えが止まらない」と衝撃が走った。

 

 安倍氏は午前11時半ごろ、大和西大寺駅前のT字状の交差点付近のガードレールに囲まれた中州でお立ち台に立ち、自民党候補者の応援演説を始めた。その直後、中州の南側にある車道にゆっくりと歩いてきた男が安倍元首相の背中に向けて銃のような物を発射。バン、バンと銃声のような音が2発響いた。

 

 この様子を近くにあるビルの4階から見ていた奈良市の女子高校生(18)は「1発目は当たった感じがなく、煙も見えなかったが、(男が)後ろに下がって2発目を撃った後、安倍元首相が前に倒れ、ガードレールに当たった」と当時の様子を説明。

 

 山上徹也容疑者は近くにいた警察官に取り押さえられ、現行犯逮捕された。

 

 周辺にいた人は当初、事態がつかめなかったが、関係者が緊迫した様子で「救急車呼んで」「医療関係者の方はいらっしゃいませんか」と呼びかけると、周辺にも異変が伝わった。

 

 救急車が到着するまでの間、近くからAED(自動体外式除細動器)が届けられ、応急処置が行われた。ビルの上から事件の様子を見ていた女子高校生は、安倍氏の様子について「首や胸のあたりから出血していて心臓マッサージを受けていたが(意識が)戻る気配がなかった」と語った。

 

 街頭演説を歩道の前列で聞いていた津市の会社員男性(26)は「一番前で見ていた。爆弾のような音で爆風を感じた。ショックで震えが止まらない」と話した。ビルの中にいた清掃業の女性(67)は「爆発があったかと思った。人がたくさん集まっている場所でこんなことが起きて怖い」と話した。

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