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献花の人途切れず  安倍元首相銃撃現場

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現近くに設けられた献花台で手を合わせる人たち=9日午前10時30分ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前

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 安倍元首相が銃撃された奈良市の大和西大寺駅前には、奈良市が8日夜に献花台を設置、9日も花束を持った人が次々と訪れ、凶弾に倒れた安倍氏の冥福を祈った。

 

 多くの人が行き交う駅北口。安倍氏は周囲をガードレールで囲まれた交差点に立ち、マイクを握っていた。事件後、ガードレールの近くには花や飲み物が次々と供えられ、深夜になっても人が途切れることはなかった。

 

 大阪市から訪れた大学院生の男性(22)は「安倍さんの発言は力強く、人を引っ張る力があった。事件は言語道断で許せない」と憤り、「国のリーダーは国民に好かれる政策ばかりできるわけではない。重圧もある中で長く国のかじを取られた」と安倍氏をしのんだ。

 

 木津川市の会社員、辻本裕子さん(56)は8日夜、大阪市での勤務を終えて駆け付けた。「安倍さんが掲げる『美しい国日本』に共鳴していた。仕事がなければ演説会に来ていたかもしれない。信じられず、困惑している」と涙ぐんだ。

 

 献花台は訪れる人たちの安全を確保するため、8日午後11時半ごろ、近くの歩道に奈良市が設置。雨や日差しをよけるテントも設けられた。

 

 9日は早朝から献花を待つ人の列ができ、近くに住む木田輝子さんは「昨日はヘリが低く飛ぶので何事かとテレビをつけたら襲撃の様子が映っていた。心が傷む」と悲しみを口にした。献花台では子どもと一緒に手を合わせる人の姿も見られた。

 

 昼前には自民党の植村佳史県議らも訪れ、「絶対にこんなことがあってはいけない」と声を振り絞った。

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