今月6日、米シカゴで、元民主党副代表の…
今月6日、米シカゴで、元民主党副代表の岩国哲人氏が87歳で亡くなった。衆院議員4期の国政の時代よりも、島根県出雲市長時代の活躍で知られる。
「行政は最大のサービス産業」という持論のもと、休日のショッピングセンターで市役所の窓口業務を行うなどの行政改革を推進。大学3大駅伝の一つ、出雲駅伝の創設にも力を注いだ。
1999(平成11)年5月に、旧西吉野村(現五條市西吉野町)が地域起こしの願いを込めて、南朝の里・賀名生(あのう)を舞台にした歴史小説「西吉野朝太平記」を発刊した(弊社刊、絶版)。
作者は東京都庁で美濃部亮吉知事の時代に活躍し、秘書や企画調整局長などを経て作家となった童門冬二氏。旧知の仲ということで「あとがき」をお願いしたのが岩国さんだった。
そこでは「地方分権」を掲げ「霞ヶ関は日本のシンクタンクで素晴らしい能力があるが、自らが痛みを伴う『自己改革』ができない」と痛烈に批判。
「小さな村の大きな挑戦、本書の出版を企画された西吉野村の繁栄を心から願いつつ」という激励のエールで結ばれていた。(恵)