国原譜

旅の印象はいろいろな部分で変わる。人や…

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 旅の印象はいろいろな部分で変わる。人や事物だったり、景観・風土であったり。個人的にはトイレもその一つだ。

 

 管理者や関係者の地元への愛、心意気が測れる気がするからで、明るく清潔で快適なトイレに出合うとそれだけでまちへのイメージは急上昇。もちろん逆の場合もある。

 

 今夏駆け足で訪れた、九州のとある繁華街に鎮座する商業施設のトイレは少々残念なものだった。中心地の一角にあり、高級感あるテナントも入居している施設の設備が十分でないのは意外なほどで、心が沈んだ。

 

 「汚い、くさい、暗い」と言われ続けた、大阪の地下鉄や環状線のトイレの改良が本格的に始まったのは10年ほど前のこと。今では利用者の方が「きれいに使わねば」と思ってしまう。

 

 誰もが必ず使うものは旅行者の評価点になりやすい。国内移動同様、訪日客の数も急速に回復しつつある時期だけに、受け入れ側としてはマイナス採点は避けたい。

 

 冒頭の通り、旅の印象をどこで強く持つかはさまざまだ。観光県であればなお、提供するサービスや設備を定期的に見直すことは欠かせない。(智)

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