「今の小学4年生は入学時からコロナ禍だ…
「今の小学4年生は入学時からコロナ禍だったのでマスク姿の同級生しか知らない。素顔が恥ずかしいと悩んでいる子もいるそうです」。元小学校長から聞いた話である。
小学校では4月からマスク着用を求めていないが、思わぬところで長期にわたるコロナ禍の影響が出てきているのだ。敏感な年頃の子どもたちに配慮した対応が求められる。
小学児童だけでない。修学旅行など重要な学校行事が中止の憂き目にあって中学、高校を卒業した生徒も数多い。新型コロナウイルス「後遺症」があるのは感染者だけではない。
そんな中、奈良市の帝塚山小学校で、コロナ禍で対面の入学式ができなかった小学4年生68人を対象に「高学年入学式」が行われたと本紙報道にあった。
「ないと思っていたので、うれしかった」「入学式に参加するのが楽しみだったので、参加できてよかった」。保護者や教職員らから祝福され、児童らの笑顔がはじけた。
コロナ前の日常が徐々に戻りつつある。しかし、コロナで悪影響を受けた人たちをケアしなければコロナを克服したとはいえない。(栄)