統一地方選の口火を切る知事選は、告示ま…
統一地方選の口火を切る知事選は、告示まで1カ月余りとなった。本来なら推薦や公認を決めた立候補予定者の勝利に向けて政党一丸で取り組む時期だが、自民党県連はここに来て亀裂が深まっているようだ。
県連が党本部に推薦を上申したのは新人の平木省氏。現職の荒井正吾氏も推薦を依頼したがかなわず、党本部の判断待ちとなっている。
そんな中、党橿原市支部は18日の幹事会に荒井氏を「ゲスト」として招待、支部長の亀田忠彦市長は「荒井氏支援」を呼びかけた。
橿原市は人口約12万人の副都だが、平木氏推薦の県連に反旗をひるがえしたともいえる。党本部が推薦をあいまいにして告示となれば、混乱の糸が解けないまま、日本維新の会を迎え撃つことになる。
18日に開かれた平木氏の後援会発足総会でも、荒井氏側との溝はさらに広がったようだが、選挙のための選挙になっては建設的な議論が遠のくばかりだ。
これからの奈良県を託す人物を決める大切な選挙。どのような構図になるにせよ、県民が取り残されることのないよう、論戦を深めてもらいたい。(増)