奈良市クリーンセンター策定委「七条地区」を容認 市議3人採決で反対も賛成多数で決定 議会との対立激化か
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奈良市の新ごみ処理施設(クリーンセンター)の候補地問題で、市民や有識者らでつくる「第65回市クリーンセンター建設計画策定委員会」(委員長・渡辺信久大阪工業大学教授)は10日、市が掲げる「七条地区案」について採決を行い、賛成8、反対4で市の決定を容認すると決めた。策定委は前回昨年8月の会合でも、七条地区での事業実施に「不退転の決意」を示す仲川元庸市長の発言を「見守る」とし、事実上容認の姿勢を示していたが、市議会は「策定委で採決されるなど決定のプロセスが踏まれていない」などとして、3月定例会で関連予算を削除。事業が立ち往生する事態となっていた。仲川市長にとって採決は一歩前進だが、地元理解は進まず、策定委メンバーの市議3人はすべて採決で反対するなど、先行きは依然不透明だ。