吉野町長選あす1月23日に告示 現職と新人が出馬の公算
町議補選は新人1人が立候補か
任期満了(2月21日)に伴う奈良県の吉野町長選挙はあす23日に告示される。1期目現職の中井章太氏(55)と新人で元町職員の山本智康氏(46)が、ともに無所属で立候補の準備を進めており、一騎打ちとなる公算。同日選挙で行われる町議会議員補欠選挙(欠1)は新人1人が立候補の構え。
高級木材「吉野材」の集散地として発展した町だが過疎・少子高齢化が進行。高齢化率は22年に53%を超え、吉野郡3町で最も高い。高齢者の移動や買い物、ごみ出しなど生活支援の拡充が求められており、町政の取り組みが注目される。
老朽化した役場庁舎問題も解決できていない。現職の中井氏は防災面も踏まえて吉野北小学校跡地への役場移転構想を膨らませたが移転反対請願を受けていったん白紙撤回。昨年12月に設置した審議会の検討を経て新庁舎基本構想を策定することになったが今回選挙での争点化は避けられない。山本氏は現在地で庁舎を再整備する案。
観光や木材関連産業を中心とした地域経済活性化や旧小学校の利活用など行政課題は山積。現職は実績とさらなる発展へのビジョンを示し、新人は「行政組織の健全な運営を取り戻す」とメスを入れる。
立候補の届け出は23日午前8時半から午後5時まで、同町上市の町中央公民館大ホール(〜正午)と隣接の町役場2階会議室(正午〜)で受け付ける。12月1日現在の選挙人名簿登録者数は5573人(男2530人、女3043人)。