銅鏡103面超、突出した王浮かぶ - 桜井茶臼山古墳 他を圧倒する副葬品
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石室に副葬されていた銅鏡が103面以上になることが分かった奈良県桜井市外山の大型前方後円墳・桜井茶臼山古墳(3世紀末)。銅鏡は質・量ともに他の古墳を圧倒する内容で、調査研究成果を発表した県立橿原考古学研究所(橿考研)は「巨大前方後円墳としての傑出性を物語る」と評価する。そこには各地豪族のゆるやかな政治連合の上に王が立つという従来の王権イメージを覆し、突出した力をもつ王の姿が浮かび上がる。(竹内稔人)
椿井大塚山の3倍
これまで桜井茶臼山古墳出土の銅鏡片は81面以上とされてきた。橿考研は2020年からの科学研究で鏡片計385点に高精度化した3次元計測を実施。蓄積する国内出土銅鏡の3次元画像データと照合しながら新たな枚数や鏡の種類を特定した。