電池自作わくわく 先端大で「子どもサイエンス」、身近な材料で電流実験
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子どもたちに科学の面白さと、研究をサポートをする女性技術職員の仕事を知ってもらう催し「親子で遊ぼう! 女技の夏休み子どもサイエンス2023」が9日、奈良県生駒市高山町の奈良先端科学技術大学院大学(先端大)で開かれた。子どもたちは身近なもので電流の実験をし、卓上電子顕微鏡で観察するなどして科学に触れた。
大阪大学部局横断型女性技術職員ネットワーク(女技)が主催。国内外の大学と高専が連携、5年目の今年は11機関が参加した。
先端大は同イベントに加わって3年目。今年は小学3、4年を対象に、事前申し込みで当選した親子8組が参加し、ウェブ会議システムと対面で実施。参加大学がクイズ形式で順に紹介され、大仏の写真が表示されると、子どもたちは「奈良」と元気よく返答した。
実験は「電池を作ってみよう」をテーマに、スポーツドリンクに鉛筆の芯を浸したり、十円玉と一円玉を使ったりして電池を作り、電気が流れるとオルゴールが鳴ることを確かめた。蓄電が十分でないとオルゴールの動きが弱くなるため、音程が上下する響きに困った表情を見せる子どもの姿もあった。
「理科が好き」という生駒市の小学3年、立田美結さん(8)は「鉛筆の芯から泡が出て楽しかった。ヒスイの表面がツルツルなのに、電子顕微鏡で観察したら波模様や、でこぼこした様子も見えて、面白かった」と笑顔で話した。