道経一体の理念学ぶ 奈良で経営セミナー 実践事例など紹介
日本道経会奈良支部(油谷謙之代表幹事)の道経一体経営セミナー(奈良新聞社など後援)が7月21日、奈良市三条本町のホテル日航奈良で開かれた。会員ら約45人が参加し、道徳経済一体の理念と、その実践による企業経営について見識を深めた。
セミナーでは冒頭、油谷代表幹事が「先の見えない経済情勢の時期こそ、道経一体経営の真価が発揮される」とあいさつ。講師の関西紙料会長の沢田修一氏が「顧客づくり・モノづくりと到富の経営」「歴史づくりの経営」の2講、ソフテック社長の田辺勉氏が「道経一体と品性資本の経営」「人づくりの経営」の2講を担当した。
田辺氏は36年目を迎えた社業を紹介。創業当初の失敗談とともに、自己資本比率100%を達成し、ほぼ右肩上がりの売上高、経常利益を維持してきたことに触れ「社がどう変化してきたかを考えると、道徳と経済が一体化していることを感じる」と話した。
また「三方よし」の経営では、顧客との階層的な関係づくりの大切さを強調。自らの経験を踏まえ「顧客は部門、役職で視点や考えが異なる。階層的なコミュニケーションを取ることで『三方よし』の実践の場が広がる」と語りかけた。