全日本視覚障害者協議会「奈良大会」 安全、安心の確保探る
音響信号設置など地域の課題を報告
全日本視覚障害者協議会(全視協、山城完治代表理事)第36回奈良大会(全視協主催、奈良県視覚障害者の生活を守る会主管、奈良新聞社など後援)が18日、奈良市三条本町のホテル日航奈良で開かれた。16日から3日間の日程で、20都道府県の視覚障害者のべ約500人が参加。交流会や分科会などで情報を交換して今後の運動の力にした。
18日にあった分科会は「介護や福祉」「デジタル」「平和」など六つの会場に分かれて実施。
このうち、約20人が参加したまちづくり分科会では「音響式信号機とエスコートゾーン」をテーマに各都道府県の取り組みを報告。「行政への要求運動に力を入れている。音響式信号機の要望では多く場合、午後9時で音声が終了するので最、終電車が通るまで鳴らすことなどを求めている」や、「音響信号を設置するなら『高齢者・視覚障害者用LED(発光ダイオード)付き音響装置』が理想」などの説明があった。
これを受けて質疑などがあり、「救急車の音だと苦情が出ないが、音響式信号機だと夜間に音がうるさいとの苦情があると言われるが、われわれにとって、この信号機が必要なことをアピールすることが重要」などの意見が出た。
また、全視協まちづくり委員会の「安全な道路横断に関する視覚障害者の要求」17項目の紹介もあった。
司会を務めた岡崎要・全視協理事は「都会と田舎では状況が異なるが、きょうの話を参考に地域のことは、地域で切り開いていくことが大切と思う」と話した。