大和古寺お参り日記【19】 - 壷阪寺(上)
奈良盆地を一望できる壷阪寺の階段を登ると、空が近く感じるほど景色が開けた。創建は703年、当時飛鳥にあった元興寺の弁基上人が修行中に観音様を感得し、つぼに納めて坂の上の庵(いおり)に祭ったことが起源とされる。「目の仏様」として全国から多くの参拝者が訪れる。
本尊の十一面千手観音菩薩像は寄せ木造り。常盤勝範住職によると、創建時の観音様は度重なる火災で焼失。室町時代に再興されたが、頭の部分は創建時のものと伝わっているという。どっしりと重厚な姿には木の風合いが残り、温かみを感じさせる。差し出されたいくつもの手は、力強い救済の心を示してくださっていた。
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