ならまちエリアから新しい天然酵母の選抜に成功 - 新クラフトビール「うねびやま」発売
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古都奈良の歴史や文化を伝え、観光地としても人気の高い「ならまち」エリアで採取したサンプル酵母の中から、奈良先端科学技術大学院大学(生駒市)ストレス微生物科学研究室の高木博史教授と西村明助教が、ビール醸造に適した「蔵つき酵母」の選抜に成功しました。
共同開発している、クラフトビール製造販売会社のゴールデンラビットビール社(奈良市、市橋健代表)が、同酵母を使った新しいクラフトビール「うねびやま」の販売も始めました。
共同開発したゴールデンラビットビール社醸造アシスタントの長田彩希さん。
同社の市橋健代表、奈良先端科学技術大学院大学の高木博史教授。
西村明助教(写真左から)=生駒市の奈良先端科学技術大学院大学
奈良県産の天然酵母によるクラフトビールを醸造して、地域産業の活性化に繋げようと、高木教授と市橋代表は昨年7月、共同開発第1弾となるアミノ酸の一種のプロリンを多く含むビール酵母を用いて醸造したクラフトビール「かぐやま」を販売。今回は第2弾となります。
酵母の選抜にはならまちエリアにある家屋や植物、ゴールデンラビットビール社の建物からサンプルを採取。ビール酵母が好むマルトース(麦芽糖)がある環境で培養して、優良株を選抜しました。その中で、ゴールデンラビットビール社屋から採取した「蔵つき酵母」が市販のビール酵母に近い発酵力保持していたことから、商品化に繋がりました。
新しいクラフトビール「うねびやま」はふくよかで軽い口当たりのホワイトエール。少し濁りがあるのが特徴で、癖がなくすっきりとした味に仕上がっていることから「さっぱりとした魚料理によく合うビールです」と市橋さん。
奈良市東寺林町の同社店舗やネットショップ、取引のある酒販店などで、1ビン(330ml)715円で販売しています。
新たな奈良県産クラフトビール「うねびやま」
初回は800本を販売。第1弾の「かぐやま」も再販しているそう。
いずれの商品名も「大和三山」にちなんで名づけられていて、残る「みみなしやま」についても今秋の商品化を目指して現在研究が進められているそうです。
高木教授は「大学の研究成果が、地域産業の活性化に繋がるようこれからも地域ニーズとマッチングを図っていきたいです」とコメントしてくれました。
【商品問い合わせ】
ゴールデンラビットビール社
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