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不登校と進路 - 不登校に向き合う Vol.3

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 奈良県教育委員会が発表した令和2年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果によると、全国の不登校児童生徒数は過去最多を更新し、奈良県でも不登校の児童生徒数は小中学校ともに前年度より増加しています。

 

 不登校になる要因は一人ひとり異なります。このような不登校児童生徒に対し、保護者はどのように向き合っていけばよいのでしょうか。

 

 例えば、中学生になって「進路」という課題に直面する家庭も多いと思います。特に不登校の子どもをもつ保護者にとっては、不登校と進路の両者について考えなければならず、不安はさらに膨らみます。

 

 そこで、不登校などの相談に対応している奈良県立教育研究所で、「不登校と進路」について話を聞きました。

 

 

一度も登校できていないケースでも、進む先はある

 

 多くの不登校の生徒や保護者が、進学したくても進学する先があるのかどうか、不安を抱えています。

 

 例えば、県教育委員会では、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、中学校に登校したくともできない状況にあることで、参考にできる資料等が乏しく、適切な評価ができない教科がある生徒については、高校入試の調査書作成の際に配慮することを定めています。また平成29年には、不登校児童生徒に対し、必要に応じて多様な学習活動への支援を行うための「教育機会確保法※」が制定され、国と自治体の責務として、不登校児童生徒の支援に乗り出しています。

 

 このように不登校児童生徒の状況に応じた支援や学習できる環境の整備が進められる中で「一度も登校できていないし、定期テストも受けていないからどこにも行けない」という状況に陥るわけではありません。

 

※正式名称は「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」

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