鹿や自然の写真に優しい言葉を添えて 8月30日から「心の保健室」巡回展開催
木津川市在住の養護教諭、megumiさん(47)の写真展「心の保健室〜奈良公園 四季彩〜」が、8月30日から9月10日(9月4日休館)まで開催される。会場は奈良市東寺林町の「奈良市ならまちセンター 1階ギャラリーinishie(いにしえ)」。入場無料。
出展予定の作品「ひとりぼっち なんかじゃない」=megumiさん提供
今回の展示は150枚前後を出品予定で、5月の初個展から3割ほどの作品を入れ替えた巡回展となる。作品は奈良公園の鹿たちを中心に新作が加わる。また、平城宮跡の水上池(奈良市佐紀町)に住み、周辺住民や野鳥愛好家から「コウちゃん」と呼ばれ親しまれていた白鳥の追悼コーナーも新たに設ける。
会場奥のカフェスペースでは、雫(しずく)をテーマに展示。飲食利用がなくても、すべての展示作品を鑑賞することが可能だ。
展示で意識していることは「心の満足を得てもらいたい」という願い。初個展時には全体の配置や、写真にどんな言葉を添えるかを熟考。作品によっては世界観に合うよう額装を手作りするなどし、半年かけて個展の準備をすすめた。
こうした細やかな心配りもあり初個展の反響は大きく、今回の巡回展開催に結びついた。
出展予定の作品「どうか 今日を喜び 楽しめますように」=同
megumiさんの作品=同
出展予定の作品「ありのままの自分に 花丸をあげよう」=同
megumiさんは、「前回は『想像していたよりとても良かった』『心の保健室の意味が分かる』『心が癒やされる』と長くじっくり鑑賞する人が多かった。また、保健室にも置いているフォトブックを読み、目に涙を浮かべながら『感動した』と言ってもらえたりして私自身も感動をもらえた。今回の巡回展も心を込めて準備している。会期も長めなので、たくさんの方に来てもらえるとうれしい」と話している。
展示は午前10時から午後5時まで、最終日は午後4時まで。作家は土日(9月2・3・9・10日)に在廊予定。
作品についての問い合わせは、megumiさんインスタグラム、@sikalove7(奈良公園の鹿さん)。会場や会期中の問い合わせは奈良市ならまちセンター、電話0742(27)1151。
巡回展のリーフレット=同
megumiさんプロフィール
2019年に手にしたミラーレス一眼のカメラで手軽に美しい写真が撮影できることに感動。
以来、奈良公園の鹿や身近な風景の中の雫(しずく)などに着目した写真を撮影し、「癒(い)やし」を共通のテーマに透明感のある作品を発表している。写真に心がホッとするひと言を添えたフォトエッセーのような作風が持ち味。2023年5月には初個展を開催。
普段は養護教諭として、保健室を訪れる児童・生徒らの気持ちに寄り添い続けている。