楽しく拾って鹿に寄付 「どんぐりひろい大会」2022in平城宮跡 - 11月19日開催
19日に開催 鹿の大好物ドングリを拾う大会
鹿の大好物、ドングリを拾う量を競う「どんぐりひろい大会2022in平城宮跡」(鹿サポーターズクラブ主催)が11月19日に奈良市平城宮跡歴史公園で行われる。集まったドングリはすべて保護鹿の飼料として「奈良の鹿愛護会」に寄贈される。
昨年度大会の計量の様子(鹿サポーターズクラブ提供)
グループで楽しく 個人の参加者も
大会ではグループで制限時間内に拾ったドングリの総量を小学生以上の人数で割り、平均の重さを出して上位から表彰する。
同大会は保護鹿のサポート活動のひとつとして2014年からスタートし今年で9回目。「親子連れのほか、会社の同僚同士や祖父母と孫、毎年一人で参加する方も多い」と、鹿サポーターズクラブ会長の朝廣佳子さんは話す。
焦らず丁寧に 初参加なら桜並木の通りがオススメ
大会は9時30分から受付、10時に開会で、10時15分からどんぐり拾いがスタート。11時20分に終了の合図で全員戻り、計測・表彰する流れだ。最後はすべてのドングリを奈良の鹿愛護会に寄贈する。
会場となる平城宮跡には各所にシイやクヌギ、カシ、コナラなどの木があり、広い範囲でドングリ拾いが可能。バケツやスコップがあると便利だが、落ち葉や土が混ざると正確に計量できないため、丁寧に手で拾うのがポイント。
初参加なら、大会集合場所の第一次大極殿南門(現在の名称は大極門)の西側、桜並木周辺がドングリを見つけやすい。
制限時間内にコツコツとドングリを拾い集める=同
「どのぐらいの重さになったかな?」計量を待つ参加者=同
鹿サポーターズクラブによる集計作業の様子=同
こうして拾われるドングリの総量は、一度の大会で300キログラム前後。多いときは400キログラム近い量が軽トラックいっぱいに集まる。
上位に入賞し表彰される参加者=同
ドングリを寄贈用に袋詰めする鹿サポーターズクラブ=同
奈良の鹿愛護会に贈呈され、軽トラックの荷台に載せられたドングリ=同
大会を通して、楽しく鹿の保護活動を
朝廣会長は「ドングリは鹿の大好物だが、個人で鹿に与えて良いのは鹿せんべいだけ。楽しく参加することで鹿の保護活動につながる『どんぐりひろい大会』に、ぜひ興味を持ってもらえれば」と語った。
参加申込は専用フォームから
同大会は参加無料。事前申し込みが必要で、締切は11月10日。1人から6人までのグループで参加でき、中学生以下は大人と一緒で参加可能(未就園児も可)。先着200人まで受け付ける。
※雨天中止の連絡は当日朝7時半までに鹿サポーターズクラブWEBサイトや各SNSにて告知
主催者情報
※記事公開時の情報です
<団体名>
鹿サポーターズクラブ
<住所>
奈良市登大路町49
<大会申し込みについて>
申し込みは、鹿サポーターズクラブWEBサイトの専用フォーム(下記QRコードからもアクセス可)から受け付ける。電話での申し込みは不可
<大会についての問い合わせ>
<公式instagram>
最新のチラシ・表面
最新のチラシ・裏
「寄付ドングリ」は、貴重な栄養源
奈良公園の鹿苑(ろくえん)には、怪我や病気などの事情で外で暮らせない鹿約300頭が「奈良の鹿愛護会」により保護されている。
ここに暮らす鹿たちに必要な食料は一日150kg程にも及ぶため、同会が購入する牧草などの飼料のほか、寄付のドングリが貴重な栄養源となっている。
\ 奈良の鹿愛護会に聞きました /
【保存版】 ドングリの寄付方法
せっかくの善意のドングリを無駄にしないために―。ドングリをなるべく良い状態で寄付し、長く活用してもらうための処理・送付の方法を「奈良の鹿愛護会」事業課長の石川周さんに聞いた。
長期保存のためのポイントは、大きく分けて「二つ」。
(1)処理について
拾ったドングリは天気が良い日に2~3日、屋外で天日干しする。
雨が降った後のドングリは濡れていたり、ドングリにも水分が含まれるため。虫食い防止にもつながる。
(2)梱包について
よく乾燥させたドングリを厚手のポリ袋に二重にして入れ、口をしっかりと閉じる。
これを段ボールに入れ、隙間をすべてガムテープなどで目張りする。ドングリの中の虫が外に出てきて、他の宅配物に付くのを防ぐために、持ち手用の穴などもしっかり塞ぐ。
「ドングリは栄養価が高く、鹿たちから人気で食いつきもいい。倉庫に貯蔵したドングリは大事に使わせてもらっている。彼らにとって重要な食べ物のひとつで、寄付は大変ありがたい」と話す石川さん。奈良県は個人で持ち込んだドングリを奈良公園内で撒いたりすることを禁止している。ドングリの寄付は奈良の鹿愛護会まで。
▼ドングリ送付先は下記の通り
〒630-8212 奈良市春日野町160番地1
一般財団法人奈良の鹿愛護会
※直接持ち込みも可