家族で受け継ぐ豚菜館の味!伝統の醤油ラーメンと食欲そそる味噌ラーメンを堪能 - 奈良ラーメン探検隊がゆく
奈良のラーメンをこよなく愛する奈良新聞社員で結成した「奈良ラーメン探検隊」。今回紹介するのは、今年創業40周年を迎えた醤油ラーメンの名店「豚菜館」です。ラーメン激戦区の天理市で、変わらぬ一杯を提供し続けます。(報告、奈良ラーメン探検隊・隊員K)
看板のしょうゆラーメンか、記者お薦めのみそラーメンか
豚骨と鶏ガラをじっくり炊き出して取っただしに、大宇陀から取り寄せた醤油などで味付けしたスープは味わい深く、京都の製麺所から取り寄せた細麺が相性抜群、箸とれんげが止まりません。豚のロースとバラ肉を使用したボリュームのあるチャーシューも人気が高く、シャキシャキのネギとモヤシが引き立てます。
看板のしょうゆ味に加え、記者が個人的にお薦めしたいのがみそ味。少し辛めの味付けで、ラーメンとライスのループが止まりません。実は店主もみそ派。ぜひどちらもご賞味あれ。
一家相伝の味
初代の森本一馬さんが引退し、45歳の頃から修行していた娘婿(むこ)の福田義浩さん(59)が数年前に跡を継がれました。福田さんは、「屋根職人からの転職で、それまで握っていた金づちを包丁に持ち替えた。最初は自分には絶対無理だと思った」とほほ笑みます。
先代の下には味に惚れた弟子入り志願者が多数訪れたが、他の人には教えず、一家相伝で味を守り続けるのが先代・森本さんの意志でした。職人かたぎの福田さんは何度も先代とぶつかったが、「受け継いだ味は財産。二代目を継がしてもらって感謝しかない」と言います。
三代目として店を継ぐ予定なのが長男の翔馬さん(33)です。幼い頃は「絶対継ぎたくない」と思っていたそうですが、お店を手伝うようになると、常連客から「店終わらせんといてや」「絶対継いでや」などと声をかけられるように。「これだけ愛されている店を守りたい」と気持ちが動いたといいます。
7月には、ピンク色のかわいい40周年記念タオルを1000枚限定で来店客に配布。客の舌をつかんで離さない豚菜館の味は、今後も変わらず引き継がれていかれるのでしょう。
(文・写真 奈良ラーメン探検隊隊員K)
店舗情報
<店舗名>
豚菜館
<住所>
奈良県天理市二階堂上ノ庄町24の6
<電話>
0743(64)2983
<営業時間>
午前11時15分~午後3時
午後6時~午後8時
<定休日>
日曜日、月曜日(臨時休業あり)
<駐車場有無>
店舗前にあり
奈良ラーメン探検隊
【隊員K】
司法担当記者。週に3回はラーメンが主食も、メタボが気掛かり。
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