奈良市役所

【奈良市】ユキサキチャットを運営する認定NPO法人D×Pと連携協定を締結します~子ども・若者が孤立しないための支援を推進~

奈良市役所



この度奈良市では、社会的に孤立している子ども・若者を支援している認定NPO法人D×P(ディーピー)と連携協定を締結します。
D×Pが運営するLINE相談(ユキサキチャット)を通じ、寄せられた相談に応じて、相談員が直接または相談者に支援先を紹介することで適切な支援先につなぎ、奈良市内に住む経済的困難等の様々な事情を持つ子ども・若者が孤立しないよう支援を届けることを目的としています。
トピックス
◆ユキサキチャットでは、保護者に頼れず困窮する10代からの相談も。食糧支援や現金給付の他、社会福祉士など様々な専門知識や経歴を持つ人による継続した相談サポートで、就労・福祉や医療などにつないでいる。
◆奈良市が持つ相談窓口やSNS等広報媒体を活用し、ユキサキチャットを周知。
◆奈良市では、これまでリーチできなかった子ども・若者が相談できる選択肢が増えることで、支援の拡大を期待。
◆支援実績等、把握した実態を基に課題を抽出し、両者で検討しながら、子ども・若者が孤立しないよう支援を届けていく。
◆奈良市「暮らしに芸術の感動を届けるプロジェクト」として、プロの演奏家によるコンサートを令和6年11月に初めて同施設にて実施。不登校児童生徒と子育て親子が世代を超えて、音楽を通した情操教育を学校外で共に学べる機会を提供。
※暮らしに芸術の感動を届けるプロジェクト(https://www.city.nara.lg.jp/site/furusato/163497.html

1. 若者を取り巻く社会状況



◆不登校の中高生は28.5万人高校中退者4.6万人
(令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査)
◆どこにも助けてくれる人がいない子ども・若者は10人に1人以上(11.3%)
◆どこにも相談できる人がいない子ども・若者は 5人に1人(21.8%)
(令和4年版 子供・若者白書)
■15歳~24歳の無業者は26万人
(令和4年労働力調査)

子ども・若者の置かれている境遇はさまざまです。家庭や学校で安心できる場がない人、経済的に困難な状況にある人、多様な事情が重なりあっています。深刻な悩みを抱えながらも、誰にも相談できないため、孤立してしまう子ども・若者も少なくありません。

2. 認定NPO法人D×P 概要
認定NPO法人D×Pは、経済的困難、中退、虐待など、さまざまな困難な環境下にあるユース世代(13歳~25歳の若者)の孤立を解決するために活動している団体です。
HP:https://www.dreampossibility.com/



ビジョン 「ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会」
現代社会では、家庭環境や周囲との関係性により、自分の可能性を十分に発揮できない若者が 少なくありません。D×Pは、若者がどのような境遇にあっても「周囲の人の手を借りて、自分なり の一歩を踏み出せる」社会を目指して活動しています。
ミッション 「ユース世代に、セーフティネットと機会提供を」
D×Pは、経済的困難や家庭環境、社会的不安定要因により厳しい状況に置かれたユース世代(13歳~25歳の若者)に対し、繁華街とLINE相談で彼らと出会い、困った時に頼れる人とのつながりをつくります。公的機関だけでは補いづらい部分をカバーするため、民間からセーフティネットをつくり、多様な機会(人・企業・地域)を活かしつなぎ、世の中にまだない機会をつくります。  
地域の機関やNPOとの連携による支援ネットワークを活かし、多角的なサポートを提供しています。さらに、若者が将来に向けた新たな一歩を踏み出せるよう、居場所づくりや仕事体験 など、新たな場所と機会を創出し、若者の可能性を広げる場をつくります。
3. ユキサキチャットについて(D×Pが運営するLINE相談事業) 
不登校・虐待など困難を抱えた13歳~25歳までの全国の若者を対象にしたLINE相談事業です。2018年から運営し、就職等の進路、福祉制度の利用など、解決策を相談者と一緒に考えます。社会福祉士、精神保健福祉士、臨床心理士等、様々な専門知識や経歴を持つ人がいます。



生活困窮する若者には食糧支援と現金給付も合わせてサポートし、次の一歩に向けて長期間伴走できる体制をとっています。登録者は15,367名、食糧支援発送数は247,200食、現金給付額は8,878万円の実績(2024年11月時点)があります。



相談者向けウェブサイト
https://www.dreampossibility.com/



ユキサキチャットの利用者の声
【寄せられた相談内容】
・経済的不安があります。 入学金と授業料減免になった給付型奨学金の世帯です。 生活費(家賃+水光熱費込の契約)は奨学金から出して、一万円を貯蓄、残りを生活費に充てています。 それでは足りないためアルバイトを始めました。 大学はサークルなどの人付き合いなど今までかからなかった出費もあります。 常にお金がない不安に押しつぶされそうです。
・ 家庭環境の悪化(妹の学費28万を私が立て替えた)。持病の悪化(うつ病→躁うつ病)。他にも色んな重荷を背負ってます。本当は助けを求めたいのに、それさえもできない程に無気力になってしまう。
学校に行くのがしんどい。でも家にいるのもしんどくて、どうしたらいいか分からない。

【利用した相談者から届いた声】



4. 支援につなげるための奈良市とD×Pの連携
奈良市の相談窓口(※)でのユキサキチャットのチラシ・案内カードの設置や、奈良市公式LINEやフードバンク事業LINE等のSNSの活用により、ユキサキチャットの周知を図ります。

ユキサキチャットの案内カード




奈良市民の登録者数や相談件数、相談内容の傾向や支援実績等のデータを集め、2025年3月までの実態を把握。そこで見えてきた課題を抽出し、両者で検討しながら運用に活かすサイクルで1年間連携します。
相談者本人の希望や状態に応じて、一緒に次の一歩を考え、子ども・若者が孤立しないよう支援を届けていきます。



関連リンク
▼ユキサキチャットを運営する認定NPO法人D×Pと連携協定を締結します【市長会見】(令和6年11月27日発表)
https://www.city.nara.lg.jp/site/press-release/220828.html
本件に関するお問い合わせ先
奈良市 子ども未来部 子ども育成課
TEL:0742-34-5042
d36429-317-fe29e92f99000d5280bce0ab8f5b1282.pdf
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